2006年 09月 21日
シチリアンランチ@Bistro du Rivage
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9月も半ばを過ぎたけれど、昼間はまだ日差しが強い日が続きますね。
少し時間を戻して、8月のとある週末のランチをご紹介します。
同じ会社に勤めるお友達とその彼を我が家に招いて、一緒にランチをすることになりました。
先日リストランテ・ダ・ニーノに一緒に行ったこのお友達と私は、なんとなくシチリア気分だったこともあって、この日のテーマはシチリアンランチ。
テーブルには、お馴染みソレイアードプリントの濃い紺色のテーブルクロス。
先日の南仏パーティーのときにはオリーブ柄のペーパーナプキンを使ったけれど、この日はシチリアを意識して、ぱきっとした色が鮮やかなオレンジ柄のペーパーナプキンをチョイス。
同じテーブルクロスでも、ちょこっと雰囲気を変えられる。ペーパーナプキンって、テーブルセッティングにおいては結構重要。
まずは、お友達が持ってきてくれたスペインのスパークリングワイン、カヴァで乾杯!
スパークリングワインは普通、複数のヴィンテージをブレンドして作られるので、NV(ノンヴィンテージ)がスタンダード。葡萄の出来がよかった年にのみ、ヴィンテージ入りのスパークリングが造られます。
この日のカヴァは、2002年というヴィンテージ入り。Jaume Serra ハウメ・セラという老舗ワイナリーが造るカヴァは、心地よく弾ける泡と素直な果実味が、夏のランチにぴったりです。
アンティパスト1皿目は、ナスとチーズのオーブン焼き。一口サイズのモッツァレッラを使ったら、トマトソースに水玉模様が浮かんでいるみたい。
2皿目は、シチリアらしく鰯のベッカフィーコ。パン粉・レーズン・松の実・オレンジジュースなどを混ぜたフィリングを、骨を取ったいわしでくるりと巻いて、オーブンで焼き上げます。
本当はもっとパリッとしているものらしいけれど、オーブン対応皿が足りずにル・クルーゼを使ったら、しっとりジューシーな仕上がり。でも、これはこれで美味しかったので、よしとします。
フィリングはほんのり甘く、鰯やオリーブオイルの風味とよく合って、シチリアな気分が高まります。
ちなみにベッカフィーコというのは、野鳥の名前。その昔、貴族達が食べていたベッカフィーコを真似て庶民達が鰯で作ったのが、このお料理なのだそう。
ワイン2本目は、ボルドー右岸・サンテミリオンの有名シャトー、シャトー・モンブスケが造るロゼ。
通常の赤ワインを造る過程で、葡萄果汁の凝縮度を高めるために抜き取った果汁をロゼワインに仕立てるセニエ法という醸造方法で造られているのだそう。濃いローズピンク色のワインは、香りも赤い花のように濃く、しっかりとした味わい。
目をつむって飲んだら、赤ワインと間違えてしまいそうなほど!
プリモ・ピアットには、お友達の彼が作ってくれた激辛ペンネ・アッラッビアータ(あまりに衝撃的な辛さのため(?)、写真を撮り忘れ…)と、鰯のラグーソースのブカティーニ。
ラグーソースというと、ミートソースのようにお肉を使ったものを思い浮かべるけれど、地中海に浮かぶ島・シチリアでは、ラグーソースもお魚で。
鰯、たまねぎ、松の実などを使ったオイルベースのソースに、茹で揚げたブカティーニを絡めて、上にはパン粉をぱらり。ベッカフィーコもそうだったけれど、シチリアのお料理には、パン粉・松の実・レーズンが頻発します。
ドルチェももちろん、シチリア風。本当はカンノーリが作りたかったけれど、さすがに難しいかな?ということで、もっとシンプルにリコッタチーズのムースを。
近所のお店ではリコッタチーズが売っていなかったので、以前お料理教室で習った自家製リコッタチーズを使って作りました。本来シチリアでは、羊乳のリコッタがよく使われるのだそう。
濃厚な蜂蜜ソースとナッツを散らして、出来上がり。ミルクの甘さが際立つ、やさしいドルチェに仕上がりました。
食後には緑茶をアイスで淹れて、すっきりと。
"シチリアンランチ"と銘打っておきながら、シチリアでないものも多々あったけれど(ワインとか…)、お家ご飯はこのくらいゆるくてもいいかな、と。
何より、テーマを決めてお料理や合うワインを考えて…という過程が、楽しい。
お友達の彼ともすっかり仲良く?なって、楽しいランチは暗くなるまで続いたのでした。
by corno_petit
| 2006-09-21 12:53
| cuisine お料理